前回まで、息子のショーンをさらったのがケロッグという男であることを突き止めた。ハゲ散らかしたオヤジのくせに、日曜の朝食に出てきそうな可愛らしい名前に若干イラついてしまったものの、ダイヤモンドシティにある彼の自宅を家探しした結果、ヤツの匂いをたよりにドッグミートに追跡させようというところまで到達。因縁の再会が近づく中、負けられない決戦を前にまずは自分のレベルを上げておこうということで、メインクエストには影響なさそうなサブクエをやってみることにした。
ダイヤモンドシティでは、NPCと会話をすることでマップに新しいロケーションが追加される(例えば、「魔術学院でなにかあったらしいよ」みたいな噂話を聞くと、その場所が新規にプロットされる)ので、新しい場所に足を延ばしてみたりした。また特別目的地がなくても、シティ周辺はレイダーやスーパーミュータントのアジトになっている場所が点在しているので、ぶらりと散策してみるだけでも色んな発見があって楽しい。レベル上げにもなるし。
尚、建物の中に置かれているターミナルには、古い日記や通信ログが残っていることがあり、これがウェイストランドの世界観を理解する助けになる。お宝(武器やメディカル用品などの物資)の隠し場所がかかれていたり、廃退した世界で懸命に生きた誰かの人生の一コマだったり、またはインスティチュートやB.O.Sに関連するものだったりと、レベル上げそっちのけで読みふけってしまう情報満載だ。
メインシナリオに関連しそうな知識の整理は別の回で行うことにして、今回はサイドクエのお話しを中心にまとめてみることにする。
キャッスルの要塞化プロジェクト発足
キャッスル攻略のミッションを終えると、奪還した設備を使ってミニッツメンのラジオ放送が始まる。クラシックなBGMの合間にDJからミニッツメンへの連絡が入るので、仕事がほしいならつけっぱなしにしておくとよいだろう。ミッションが発生すると「○○が救援を求めている」といった知らせが入るので、クエスト一覧から選択すると目的地がマップに表示される。現地に行く → 彼らの依頼を達成する(レイダーやスーパーミュータントなどを倒す) → 完了報告 → キャップと経験値 → 新しいミニッツメンの拠点が増える という流れは、これまでのミニッツメンミッションと同様だ。
救援依頼は割とひっきりなしに発生するので、それらを丁寧にこなしていくだけでも結構なレベルアップになる。純粋に人助けは気分がいいし、クエスト扱いなので経験値もがっぽり(150~300程度)入るし、倒した敵や拠点から回収できる物資もうれしい、といいことづくめだ。
ただ、メインクエスト中は呼び出しが鬱陶しく感じられるのでラジオはオフがお薦め。しかも、垂れ流しているBGMは1つしかないみたいで、いい加減”耳タコ”で飽きてしまった。更に「付近のミニッツメンは急行しろ!」というDJの呼びかけにも関わらず、現場にかけつけるのは常に自分だけ。がむしゃらに働いていると気が付かないのだが、ふと立ち止まってみると「あれ、俺ひとり?」みたいな感覚に陥り、急にむなしくなってくる。
なんかミニッツメンって、将軍という名のハズレくじを押し付けあっているババ抜き集団なんじゃないかと思うと急にモチベーションが低下してしまうので、そんなことは考えてはいけない。しかし、ミッション終了後にすごく暇そうにしているプレストンへ状況報告しにいくたびに、それを痛感してしまうから困ったもの。
何まったりしてんだ! 仕事しろ!仕事!
というか、本来私がリーダーなんだから、誰かに”報告する”義務はない気がするんだが・・・ お前のほうから聞きにこいよ。こっちは仕事しとんねん!コンパニオンとして、連れ出せってことなのかな・・・
さて、そんなムカつくプレストンから、いつもとは違う仕事の依頼があった。「キャッスルで待ち人がいるから行ってみろ」とのことなので足を運んでみると、”ロニー・ショー”と名乗るグリーンベレーみたいなオバはんが待っていた。彼女は古参の”元”ミニッツメンで、最近の我々の躍進を聞いて復帰を望んでいるらしい。どうやら過去に、信頼するリーダの死とその後のゴタゴタに嫌気がさして辞めてしまったようだが、キャッスル奪還に希望を見出して戻ってきたようだ。
見た目はとっつきにくそうなオバはんだが、全身から”プロフェッショナル”な雰囲気が醸し出されており、真の軍人って感じ。廃墟で油売ってるプレストンよりは間違いなく役に立ちそうだ。サンキュー、カムバック。見掛け倒しでないことを祈ります。
そんな彼女はなんと嬉しい手土産も持参してくれた。それはキャッスルの西砦にある武器庫の存在を教えてくれたこと。当時使っていた最高の軍需品が大量にあるらしい。うーん、確かに「ここ(西砦)扉、開かないのかな?」って、ずっと思っていたし・・・ よかった。よかった。
ただ砦の入り口はガッツリと施錠されており、外から開ける術はない。しかたなく北東の砦から地下道を通ることに。ちなみに地下道の入り口は土砂でふさがれており、そのままでは入れない。ワークショップの機能で除去(普通にクラフトで解体する)できることに気が付くまで、しばらく右往左往してしまった。ご丁寧にワークショップがハイライトされていたので、「ああ、これを使うのね」という認識はあったのだが、掘削機みたいなやつを作るのかな?と悩んでいて、「ないな~ 掘削機ぃ~ どこだ~」としばらくやっていた。まあ、気付いてしまえば大したことないんですけどね・・・
最近はちょっと躓いただけで攻略法をググッてしまう良くない癖がついていたので、「FALLOUT中はググらない」というルールを自分に課していたこともあり、解体に気付いた瞬間は割と感動だった。「おぉ!やべぇ~、うまくいったよ!」みたいな・・・
除去の仕方にハマった土砂。普通にクラフトで除去とは・・・
で、うまいこと地下道に入ることができるも、なぜか足元には地雷が・・・ どうやらマイアラークの襲撃を受けた際、スーパーミュータントかレイダーによる襲撃と勘違いした仲間が、物資の略奪を防ぐために武器庫を中心に防衛線をはったようだ。まぁ、地雷は貴重な物資なので起爆装置を解除して、ありがたく頂戴することにした。地雷以外のトラップはないため、足元に注意して進めばドカンッの心配はない。
「なんだぁ~、楽勝じゃん!」と油断していたところ、なにやらヤバいものを発見。”SARGE”と呼ばれる防衛ロボットが武器庫の通路を守っていた。イカツイ第一印象の通り、両腕にインプリされたミニガン?を威勢よくぶっ放してくるうえに極めてマッチョな防御力を誇るため、HPを削るのも容易ではない。しかも、こっちは壁に隠れているというのに、「出てくんな」と言わんばかりに弾丸の雨を浴びせてくる。
防戦一方の状況にも関わらず、相方のロニー・ショーは至って冷静で、「こいつが生きてるってことは、物資は無事だな」とのこと。さすがグリーンベレー(違うか?)、テンパってる状況でも前向きなコメントありがとうございます。
ただ、タイマン張っての撃ち合いは完全に分が悪いので(名前の横にドクロマーク出てるし・・・)、さっき拾った地雷で丁寧に削っていくことにした。幸い、パルスグレネードの在庫があったので、そいつとさっき拾った地雷で致命傷を与え、残ったHPを射撃で削ってなんとか勝つことができた。尚、マイアラーク戦で使えなかったミサイル(キャッスル内で見つけたもの)は、敢えて封印。屋内なので誤爆の恐れがあることと、敵との距離感によってはこちらも被弾することになるから。しかも、パワーアーマーも着てないし・・・
こいつを倒すと遮るものは何もないのでそのまま武器庫に直行。途中ベッカー将軍のご遺体を発見したので、ロニーと1分間の黙とうをささげた後で付近を探索。ターミナルにあったパーソナルログを読む限り、死因は脱水症状によるショック死か、餓死or衰弱死と思われる。防衛線を張った状態で待機し、仲間がキャッスルの地上を制圧して助けに来てくれるのを待っていたのだろう。物資を敵に渡さないために籠城したのだから、自分で中からドアを開けて出ていくことはありえない。助けがこない中で、水や食料が枯渇してそのままお陀仏という流れか。
うーん、プロ意識の高さと自己犠牲の精神に乾杯だ。ロニーいわく、素晴らしいリーダーだったようなので、うやうやしく敬礼したあと、丁寧に身ぐるみを剥がせてもらった。(笑 すいません。裸にさせちゃって・・・ だって、ロニーも「将軍の服だから着る?」って言ってたし・・・ まあ、これでおしゃれな将軍用制服のゲットだ。これは非常にファッショナブルなだけでなく、そこそこの防御力があるので戦闘服としての実用性もバッチリ。ただし、Vaultスーツのようにアーマーの重ね着はできないようだ。コンバットアーマーに着替えればもっと防御力を上げることもできるが、重量を抑えたうえでこの性能はなかなかだ。みなさんにも是非、この制服着用をお薦めしたい。
尚、武器庫には大砲の設計図があるので、キャッスル内で製造・配置しよう。発射には人員をアサインする必要があるのでお忘れなく。試射を成功させたのち、またまたプレストンに結果報告すればミッション完了となる。以降、大砲から遠く離れていない場所であれば、援護砲撃を頼めるようになる。スモークグレネード必要だけど・・・ 屋外にあるレイダーの拠点を攻めたときなんかに重宝するかもしれない。
そして、プレストンは今日も暇そうにしている。なんなんだ、お前は!
バラモン連れて、どこに登ってんだよ! そこだと完了報告できないでしょ!
私立探偵はじめました!
ニック・バレンタインの救出後、彼の事務所へ行くと探偵の仕事を手伝えるようになる。一応、助手という位置づけなのだが、調査自体はまるっと任せてもらえるので、探偵気分を十分に味わえる楽しいミッションだ。
最初のお仕事は、ダイヤモンドシティのバーで働く青年”アール・スターリング”の行方不明事件。忽然と姿を消したことから、ご多分に漏れずインスティチュートの関与が疑われているようだ。ここまでなんでもかんでもインスティチュートのせいにされると彼らの仕業を装った殺人や誘拐もたくさんあるんだろうなと勘ぐってしまうが・・・
ニックや秘書のエリーも同様の見方をしているものの、今回の被害者が敵を作らない温和な性格であることと、痴情のもつれを引き起こすような男ではなかったとのことで、これといって思い当たる事件の可能性も考えにくいようだ。まあ、迷宮入りさせないよう、色眼鏡なしでしっかりと調査をしてみましょうか。
まずは被害者の自宅を捜査するため、アール宅のカギを持っているバディム・ボブロフがいる酒場ダグアウト・インへ急行。彼は酒場のオーナーであり、アールの雇い主でもある。そしてニックに捜索の依頼をしてきたご本人。余談ながら、見た目もしゃべり方も『METRO2033』に出てくるブルボンそっくりだ。
人を食ったようなキャラクタで且つ昼間から一杯ひっかけてそうな話し方から、第一印象で「こいつ犯人だな」と推定!ついさっき「色眼鏡で見ない」と決めたばかりなのに、思わず「犯人わかっちゃったんですけど~」(ケイゾク・柴田風)と言わせてしまう特殊なオーラを醸し出しているのが、このオジサマ。ただ、別のサブクエ「Confidence Man」をやると、彼の人柄がよくわかり、実は気の良い優しいオヤジであることがわかるのだが・・・ 見た目でモロ損している典型。やはり人間、第一印象が大事ってことですね。
バディムからカギを受け取ったら、早速アール宅の捜索へ移ることに。彼の部屋は非常にこじんまりとしてして狭いのと、目的地がハイライトされているので、ソファーの傍に落ちている「手術のレシート」はすぐに見つけられた。どうやらダイヤモンドシティ・マーケットの中にある医療施設「メガ整形外科センター」でなんらかの医療行為を受けたようだ。「顔面の再建手術」という一瞬背筋が寒くなる施術名だが、たぶん美容整形的なことなんだろう。更にレシートには、ご丁寧にも施術を担当した医者の名前まで書いてあるので、次なる探索の目途もバッチリ。しかもシティ内だから徒歩で行ける距離なので早速移動してみた。
尚、捜索のかたわら部屋の中の物資はありがたく頂戴しておくことに。持ち主がいないので窃盗扱いにならないから、気兼ねなく失敬できるのも吉。
さて、早速メガ整形外科センターに来るも、時間がよくなかったのかレシートにあった「Dr.クロッカー」先生はご不在の様子で、代わりにDr.スローンが応対してくれた。ただ、レシートを見せた途端に営業スマイルが消えてしまい、「苦情や返金はお断り!」というつれない対応。なんか説得が失敗したらしい。それではということでDr.クロッカーの居場所を尋ねるも、「俺は医者だ。秘書じゃねぇ!」というキレ気味の対応。またしても説得に失敗したらしい。やはり、カリスマ値が低いせいか、男との会話の相性がよくない・・・・
話をするときくらい、せめてこっち向いて話してくれませんか?
結局、「そのうち来るんじゃね?」という超アバウトな回答しかもらえなかったので出直すことに。ただ、近くのバーで時間を潰すも、待てど暮らせどDr.クロッカーの現れる気配が全くない。
いい加減カチンと来たので、(笑 「ずっと待ってるけど来ないじゃん! どうなってんだよ!」と胸ぐら掴んでお仕置きしてやろうとツカツカ近づいていくと、昨日は気づかなかった”あるモノ”が私の目を引いた。それは床にベッタリとこびりついている大量の赤いシミ。しかもそれは地下室に続いているっぽい。うーん、めちゃめちゃ怪しいんですけど・・・
動かぬ証拠を見つけたぜ!どうよ! と、ドヤ顔を決めながらDr.スローンを問いただしてみるも、「ここは医療施設なんだから血くらい当たり前だろ!」と、至極ごもっともな回答が・・・ またしても説得に失敗したらしい。 うーー、自分の口下手さに萎える。その後も誠心誠意事情を説明(行方不明者を探しているから協力してくれと懇願)したがダメで、それならと脅してみてもダメ。しかも、「こんなヤツに脅されるとは思わなかったぜ」 と相当バカにされたコメントも頂戴した。銃乱射するぞ。T_T 結局、賄賂を100キャップ渡すことで、ようやく地下室のカギをゲットした。
地下室は防空壕のような4畳半程度の狭い穴倉で、粗末なテーブルと小汚い施術台、そしてなぜか天井からは拘束具っぽい鎖が垂れ下がるホラーな空間に仕上がっており、医療施設というよりは『SAW』に出てくる拷問部屋っぽい雰囲気だ。そのうえ床は血まみれだし・・・ 自分が整形しに行ってこんな部屋に通されたら、殴って逃げるぞ。
そして部屋の奥にはお目当てのDr.クロッカーがおり、彼の傍らにはなぜかバラバラになった男性の遺体が・・・
それにしてもなぜ顔面整形なのに被害者の体がバラバラになっているのか・・・ 証拠隠蔽のためにバラしたのかな? そうでなかったら相当のヤブ医者だな~ などと、色々思いを巡らせながら事の経緯などをDr.クロッカーに聞いてみることに。結果から言うと、美容整形手術に失敗してアールを死なせてしまったというのが真相のようだ。ただこのオッサン、手術の失敗が露見することを相当恐れているのか、終始ガクブル状態でまともな会話もできない有様。なるべく神経にさわらない感じで話をしようと、「アールの手術はうまくいかなかったんだな?」とオブラートに包んだのがイケなかったのか更に興奮状態へ。「あ、やべーーー」
それでもなんとか平和的に解決すべく、「あんたはミスったけど、まだ正しいことができるよ」と、ケツの穴がむず痒くなるような優しい言葉をかけてあげるも、燃料投下で余計に炎上。T_T 男相手では、平常時でも説得に失敗してしまうほどカリスマ値が低くてトークが冴えない私との会話は当然噛み合うことはなく、結局というか案の定、説得には失敗してしまい銃撃戦となってしまった。PERK「Lady Killer」はあるから、女ドクターならよかったんだけどね・・・
しかも、クソ狭い部屋でコンバットショットガンをぶっ放したものだから、ドクターの体は方々に散らばり無残なことに・・・ 元々バラバラだったアールの体と混じってしまい、もうどっちがどっちの体かわからなくなってしまった。ショッキングな映像&結末にプレイヤーである私は若干引き気味だったのだが、画面の中の主人公はかなり落ち着いており、「葬式は棺を閉じてやらなきゃいけないようだ」 とのこと。冷静なコメントありがとうございます。
もう見た目からしてぶっ飛んでるヤブ医者。その謎のメガネ外したら手術の成功率上がるんじゃない?
そして銃声を聞きつけたDr.スローンが地下に降りてきて、「なんだこの有様は!?説明しろ!」とのリアクション。「え? もしかして初めて見た? まさかアールも含めて全部俺がやったと思ってないよね?」という一抹の不安を感じさせるも杞憂だったようで、そのままミッション終了となった。
血なまぐさい地下室を出たら、その足でニックの事務所に戻り、秘書のエリーに報告をしてキャップと経験値をゲット。一応、解決したので感謝はしてもらえるものの、どうせならドクターをうまいこと説得して、シティのセキュリティに引き渡すという文明的な解決ができれば最高だったのになと、少し残念に感じてしまった。
今後はレベルアップ時にカリスマをあげてみようっと。
ハードウェアショップで美人局?
ダイヤモンドシティの西部を散策していたところ、どこからともなく助けを求める女性の声が聞こえてきた。声を頼りに付近を探すと、ハードウェアショップの前に突っ立っている女がこちらを呼んでいるのに気づいた。「仲間が重傷だ。助けてほしい」と。恐らく、自分についてきてほしいということなんだろう、女は言いたいことだけ言うと、すぐさまショップの中へ入って行ってしまった。
普通なら、「どうしました!?」とシッポ振りながら走って駆けつけるところなのだが、第六感が危険を察知しているのか足取りが重い。というのも女の見た目が、映画「マッド・マックス 怒りのデスロード」に出てくるフュリオサ大隊長に激似だったから。
映画「イーオン・フラックス」で見た、美しいアサシンの面影はなく、完全に”レイダー”になっておられるフュリオサ役のセロン様
あんた、どう見ても”レイダー”でしょ? 「助けて!」じゃねぇよ! 絶対、罠じゃん! っつうか、善良な市民は、そんなバリカンヘッドとシャドウメイクしないでしょ!
100%ハメであることは承知なのだが、先の展開に興味があったのでハードウェアショップに入ってみることに。中に入ったとたんにハチの巣にされるかなと警戒していたが、図らずも奇襲はされず、フュリオサが「こっちよ!早く!」と奥の方へ走っていった。部屋の構造は手前が陳列棚などが並ぶ店舗で、レジカウンターを介して奥側が巨大な倉庫になっているようで、彼女は倉庫のほうへ入っていき、私のいる位置からは見えなくなった。建物の奥へ来いってことか・・・
私はとりあえずその場に留まって、体力ゲージの回復とリーサルウェポン(トリニティータワーでゲットした弾丸が爆発するハンドガン)への切り替えなど、戦闘準備をしていたところ、しびれを切らした敵がなにやらヒソヒソ話を始めた。
レイダーA 「おい、奴はなんで入ってこないんだ?」
レイダーB 「うるせー、今来るよ! 入ってくるの待って、後ろからガツンとやればいいんだよ!」
あのーーー! ショボい作戦がモロに聞こえてますけどぉーーー!
ということで、図らずも運よく敵の位置がバッチリとわかってしまったので、声が聞こえた辺りに火炎瓶を投げ込んでみると、絶叫しながら二人の男が店舗のほうへ走って出てきた。バンザイしながら無防備に走り出てくるレイダーを、陳列棚の景から連射で鎮圧。あとは普通の対レイダー戦と同様に皆殺しで終了。当然フュリオサも射殺したのだが、首が吹っ飛んでしまい見るも無残な姿に・・・ とりあえず、物資回収の名目で全員の身ぐるみを剥いで、武器やら防具やらをダイヤモンドシティで売却した。ふぅ、ごちそうさまです。
それにしても、戦闘が膠着状態になったときにヤツらが言う 「優しく、早くするから、信じて」ってなんだろう?ハードウェアショップのヤツらに限らず、大概のレイダーが同じことを言っているんだが・・・ 下ネタか?
怪しい宗教団体を潰すの巻
スワンの池から北にあるの川沿いを探索していると、「チャールズビュー野外劇場」という場所と人だかりを発見した。最初はレイダーかと思って銃を構えてしまったのだが、よくよく見てみるとアブない人達には見えなかったので、近づいて話してみることに。
もしかするとミニッツメンの新しい仲間になってくれるのでは?との淡い期待を持っていたが、当てが外れたらしい。どうやら彼らは独自の宗教コミュニティのようで、リーダーと思しきサイモン修道士から早速勧誘されてしまった。
興味本位で話を聞いてみると、「連邦全土で急速に発展している」とか、「刺激的な未来の一員となれる」といった耳障りのよい話をしてくる。ただ、具体的な活動内容は「連邦のすべてを変えること」と、わかったようなわからないような微妙な答えが・・・ まあ、とりあえず彼らのコミュニティに加盟すれば、最終戦争前のような人生が実現できるらしい。ホントかよ・・・
このサイモン修道士、あとから動画を見直すと全然大したこと言ってないんだが、初めて話を聞いたときには淀みなく畳みかけてくるしゃべり方のせいで、なんか”ありがたいことを言っている”風に聞こえてしまった。たいがいの詐欺師ってこんな感じなんだろうな。別に彼の話に魅了されたわけではないのだが、とっても興味津々な私は参加方法などを根掘り葉掘り聞いてしまった。
するとどうやら参加資格などはなく、「自発的な精神を持って可能性に心を開く」だけでよいらしい。気持ちを切り替えるだけでOKって・・・ ハードルの低さが却って怪しさを増幅させているが、参加を辞めるのも自由とのことなので、特にリスクはないと判断。「クーリングオフできるよね?」と何度も念押しして、彼らの参加テストを受けてみることにした。「素晴らしい!」と歓喜するサイモンに促され、劇場の裏手にある事務所に誘導された。どうやらここでテストを受けることになるらしい。
道すがら、「自分の人生が変わるのを見たら、抜けたいとは思わないよ!」と話してくるサイモンのドヤ顔に一抹の不安を感じてしまった。更に、彼いわく参加後に抜けたヤツは一人もいないらしい。でもそれって、「抜けようとしたやつを片っ端から殺しているとか?」と変な邪推をしてしまい、なんかもう事務所につく前から辞めたいモチベーションでいっぱいになってきた。なんか、歌舞伎町で「3000円ポッキリですから!」と客引きの兄ちゃんについていくときのような妙な緊張感。これがゲームじゃなかったら、たぶん泣きながら全力で逃げてるな。
そしていよいよテスト開始。ただ、サイモンの最初の一言でさっき感じた一抹の不安が現実のものとなった。「本当の富を享受するには所有物への執着を捨てる必要がある」とのこと。つまり、持ち物全部没収ってことか?しかも、全部寄付してやっとレベル1らしい。レベル2以降を聞くのが恐ろしい・・・
おいドッグミート、そこにいるとお前に脅されてる錯覚に陥るからやめれ
こちらの戸惑うリアクションは想定済みなんだろう、さきほどと変わらぬトーンで「最初の試練が最も大変なんだ」と語りかけてくる。ただ、どうあっても所持品没収は避けて通れないようで、他のオプションは用意されていないらしい。個人的にはレベル2の試練にも挑戦してみたいと思ったのだが、キャップも武器も全部失うのはちょっと度が過ぎていると思い直し、さっき念押しで確認したクーリングオフの権利を行使することにした。
終始柔らかい感じで対応しているサイモンだったが、「やっぱ、やめます」と伝えると態度が急変。しかも、「その段階はもう過ぎている」とのこと。いつ過ぎたんだよ!!
「今すぐ全ての所持品を出せ」と低音ボイスで恐喝してくるサイモン。声を荒げない感じが余計に怖さを引き立てているが、こちらが脅しに屈しないとわかると、なぜか自分のビジネスモデルをカミングアウトし始める。「世界はカモでいっぱいなんだよ、君。」って。どうやらさっき劇場の周りにいた人々は、所持品すべてを投げ出してしまった人たちらしい。自分の物資を投げ打つ代わりに、サイモンが創る世界観にまやかしの希望を見出してしまったようだ。ああ、なんか現実にもこういうの絶対ありそうで、すごく萎える・・・ というか、殺意が湧く。
そして一通り話した後、「裸で帰るか、死ぬか選べ」とのこと。なるほど、演技をやめたってことは、力技で取りに来るってことね。一応、こちらにも「脅す」という選択肢があるものの、カリスマの低い状態で説得できるわけもなく、案の定失敗してしまい銃撃戦に発展。
ただ幸いにも?コンバットショットガンを装備していたため、机挟んでトイメン状態だったサイモンは至近距離で致命的なダメージをくらい、あえなくバラバラになってしまった。もう少し手ごたえがあるかと思ったが、あまりにも呆気なくご臨終。ふん!自業自得だ!しかし、間髪入れず事務所の外は信者に取り囲まれており、「殺せ!」との声も聞こえる。
「サイモンは憎いんだけど、あなたたちのことは殺したくないんだ!だって、みんな騙されたんでしょ?」
「こいつ言ってたよ!見せかけの希望だって! 世の中カモだらけだって!」
「悪い奴は始末したから、あとはこいつの金庫室にあるものをみんなでわけようよ!」
と、心の中で叫んでみたものの、ゲーム内のパラメータに特段の変化があるわけはなく、10人くらいのNPCが私を殺そうと向かってきている。宣教師以外のイニシエイトと呼ばれる人たち(恐らくレベル1をクリアしたピラー達)は、満足な武器も持っておらず、鉄パイプやビリヤードキューのような近接武器で特攻してくる。
「ああ、すべてをコイツ(サイモンのバラバラ遺体を見ながら)に取られてしまったんだね・・・」
銃すら持たせてもらえず、偽の希望を胸に、棒っきれ片手に突っ込んでくる可哀想な子羊たちを前に、涙が止まらない。
「でも、ごめんね。息子ショーンのためにも、こんなところで死ねないんだ」
銃のフロントサイト越しに覗く敵の姿は、とめどなく流れる涙に霞んで見えないから、とにかくがむしゃらにトリガーを引いた。辺りが鎮まるころには、事務所の入り口付近に肉片の塊が・・・ すげぇー、コンバットショットガンの強さを改めて実感した。その後、もはや人の形をなしていない子羊ちゃん達に1分間の黙とうを捧げたのち、全員の身ぐるみを剥いで、ダイヤモンドシティマーケットで売りさばいた。それにしても、武器も着ているものもショボいから、全然稼ぎにならない・・・ (笑
War, War never changes・・・
ちなみに事務所の奥はADVANCEDレベルの施錠がされている。だまし取った物資をシコタマ貯めこんでいるかと思いきや、ろくなモノがなかった・・・ たぶん、サイモンが自分の飲み食いに使っちゃったのかな。。。
っとまあ、楽しい&悲しい経験をたくさん積んで、今のレベルが27。だいぶ成長できた感じがするので、次回はケロッグとの決戦に挑もうと思う。ではでは。